最近新たに組立てたCNC
最近新たにCNCを作りました。1.5m×1.0mの大型のCNCです。
見た目は数百万円しそうな装いですが、実はびっくりするほど安価に作製できます!
近頃、工作機械もオープンソースのものがいろいろ出てきており、OSHW(オープンソース・ハードウェア)のCNCで Openbuilds という機構が開発しているCNCです。
国内では AvalonTech株式会社 が Openbuilds 関連の部品を販売しています。価格が安すぎて不安になるかもしれませんが、製品もサポートもしっかりしています。
中国の某サイトでは50社くらいから Openbuilds のCNCの部品が販売されていますが、超ビックリ低価格すぎますのでなかには製品の精度などに問題があるものがあるかもしれません。
一般向けというか低価格のCNCは、製品として買っても全てのパーツが部品として提供され (半製品になっているパーツはありません)、ネジやナットなどを含めると1000以上の部品数になりますので、、「CNCを買う」という感じではなく「CNCの部品を買う」というイメージで自身ですべてを組み立てなければなりませんしソフトウェア的な設定も自身で施さなければなりません。これはOpenbuildsに限らず国内メーカー産(オリジナルマインドなど)の製品についても同じです。
組立には、30~50時間を要しますので機械工作好きには CNC自体がたまらないオモチャかもしれません。
今回組み立てたCNCは思っていた以上に硬性や精度がありました。スピンドルとしてルータを流用でき、高精度のハイパワーのルータ(国内市場向けでは適した製品はなく、マキタの台湾市場向けなど)であれば、ほぼ精密に掘削できます。エレキギターのボディー掘削などには十分すぎる精度を出せます。
コントローラーの電子基板は、オープンソースのファームウェアGRBLに対応している「CNC Xpro V4」であれば必要十分です。 これでも非常に安いです。 更にもっと安いものもありますが、これ以下の電子基板は安定性の面からお薦めできません。
基盤を制御するCNCソフトは GRBLに対応しているソフトウェアを使わなければなりませんが、 本家の「GRBLController」というソフトは機能が乏しく使いものになりません。「CNCjs」というフリーウェアのソフトが一択となります。まずまずの高機能ですがタダです。
マニアックな話題ですみませんでした、、、CNCを動かすためには、CNC本体の他にCNCをコントールする電子基盤&電源とCNCソフトが必要ですが、CNCソフトに切削データを流し込むには3DCADソフトでモデリングしCAMソフトで加工データを作製しなければなりませんので、いろいろなスキルが必要となります。またの機会にいろいろ解説させていただきます。